【 オーダーメイドの指輪を作る過程 】
セルフメイド①では
手作り指輪を始めようと思った理由と
セルフメイドのページをHPで公開するまでの手順を
1、他のサイトを見る
2、手作りコースの内容を決める
3、料金を決める
4、ご納品までの流れを決める
5、作業手順のマニュアルを作る
6、道具を揃える
7、内装を整える
8、アクセスマップを作る
9、HP用の画像を用意する
10、HPで公開する
の10工程に分けて説明していきました。
最後に
「この手作りサイトにはオーダーメイドと違い、
実際に結婚指輪を作るお二人の制作風景の写真が必要です。
セルフメイドを始める②では、その撮影について書いていきます。」
と書きました。
その後に実際にお二人の制作風景を撮影する前に必要なものとして、
で、具体的にどんなプランにするかを決めて
の2つで手作り指輪で作ることができる見本指輪を作りました。
この後、実際にお客様がご来店したので、制作風景の撮影も含めて、
1、モニターを募集/半額キャンペーンを打つ
2、手作り指輪体験を行う
3、HP、体験予約サイトを修正する
という順番で説明していきます。
1、モニターを募集/
半額キャンペーンを打つ
HP、体験予約サイトでは体験風景の写真もなく、予約が全く入りませんでした。
そこで最初はモデルを雇うか、知人にお願いして素材がシルバーか真鍮の手作りペアリングコースを無料で体験してもらおうと考えましたが、まずは
半額キャンペーンをHP、体験サイト、SNSで告知しました。
最初は無料体験モニターだけで良いと思って下記のような画像を作りました。
無料だと何か契約させられるのではと不安に思う方もいると思うので、下記の半額キャンペーンも追加しました。
「無料体験モニターは
ご応募が多い場合は抽選となります。
モニターに当選しなかった場合も
同期間は通常2名様¥19,800を¥9,900(税込み)で
指輪作りを体験することができます。
日程はお客様が指定出来て、
モニター募集のような条件もありません。
詳しい内容については下記のリンクをご覧下さい。」という文章を入れています。
HP、体験サイト、SNSで告知は時間をかけないように
1、SNS用に文字入り画像を数枚作って投稿
2、文字入り画像をHPに投稿、
TOPページのスライド画像と
TOPページの手作り指輪の説明部分にリンクを貼りました。
3、体験サイトは画像はそのままタイトルだけ変えて募集しました。
HP、体験サイト、SNS投稿後に補足したほうが良いと思う内容が出てきたので、
「10月3日から募集している
日帰りペアリングコースの無料体験モニターは
現在、何件かご応募をいただいてます。
プロフィールのリンクからHPに飛び、
ロゴ下のスライド画像をクリックしていただくと
無料体験モニターの詳細な説明ページへ移動します。
ご応募の際は説明ページの内容をご確認の上、
ラインかメールでご希望の制作日をご連絡下さい。
・HPでの制作事例の充実、お客様の声を元に制作手順などを改善する目的で
無料モニターを募集しています。
体験日に有料の何かを薦めるといった事はありませんのでご安心下さい。
・募集条件の「HP、SNS等で体験風景の写真を公開してもOKな方」ですが、
HP上でお顔を出したくないという場合は画像修正でお顔にスタンプをします。
・応募数が多い場合は早めに締め切る場合がございますので、
ご了承下さい。その場合はHP、SNS上で告知します。
その他、ご不明な点がありましたら、お気軽にお問合せ下さい。」
といった修正を加えました。
10月から12月までの期間限定で募集とキャンペーンを行ってみると、10月だけで体験サイトからモニター1、半額キャンペーン1、インスタグラムからモニター2のご応募がありました。
モニター1組様は予定が合わなかったのですが、合計3組は決まりました。
オーダーの仕事もあるので無料モニターは予定より早く10月末で締め切りました。
2、手作り指輪体験を行う
1組目のお客様は体験サイト経由の半額キャンペーンで来てくださいました。
手作り指輪のインストラクターをするのは会社員時代から5年振りで不安な部分もあったので、その前に指輪の作り方についてどのように説明するか、話す内容、写真の撮影角度などを決めてA4用紙にまとめておきました。
お客様に来店していただいてからは下記のような流れで手作り体験を行いました。
手作り指輪の流れ(日帰りコースの場合)
3つのセルフメイドコースは
素材や特典などが違うだけで
作業内容はほぼ同じです。
制作前の打ち合わせ
当日打ち合わせの場合はその場で
リングサイズと必要な板の長さ、
刻印などを専用シートに記入していきます。
サンプルリングを参考に
作るデザインを決めたら、
加工の流れの説明をして、
早速手作り体験の開始です。
①地金板の長さを調整する
まずは指輪になる地金板の長さを
完成時に希望のリングサイズになるように
糸鋸でカットします。
②地金板を丸める
カットした地金板をヤットコで丸めて
断面同士を近づけます。
③地金板の断面同士をすり合わせる
断面同士の間に糸鋸を入れて
隙間をぴったり合わせます。
④断面同士を溶接する
断面にロー材(地金の接着材)を置いて
バーナーの火で溶かして溶接します。
⑤真円を出す
溶接された指輪を芯金に入れて
木槌で叩いて真円とサイズを出します。
⑥側面を成形する
木槌やヤスリなどを使って
側面を平らにします。
ここまでで工程の半分くらいまで終わったので
一旦休憩です。
本番の外側を成型する前に
真鍮リングで練習することもできます。
⑦外側を成形する
ヤスリを使って指輪の外側を甲丸状に削っていきます。
⑧内側を成形する
指輪の着け心地が良くなるように
内側の角を面取りします。
⑨サンドペーパーで磨く
指輪全体をリューターに付けたサンドペーパーで
ヤスリの目を平らに均(なら)していきます。
⑩研磨剤で磨く
リューターとバフを使って
研磨材で指輪をピカピカに磨いて
お客様の手作り体験は完了です。
「⑩研磨剤で磨く」は
一番スタンダードな鏡面仕上げになります。
仕上げは全10種類から選ぶことができます。
鏡面仕上げ以外の9種類は
⑨サンドペーパーで磨いた後に
机の上でお客様自身で入れて頂きます。
レーザー刻印を入れる場合は
そのままお預かりして2週間以内に
最終仕上げをして発送致します。
当日お渡しで
手打ち、器械彫り刻印を入れる場合は
お客様にはおやつ休憩をとっていただいて、
完成まで少しお待ちいただきます。
指輪の完成
指輪が完成したら記念撮影をして
手作り体験は終了です。
撮影した写真はメールでお送りしました。
オーダーメイドでは特典として
全8ページのフォトアルバムを付けています。
通常の結婚指輪コースも特典として
撮影した写真を編集して、制作の流れに沿った
フォトアルバムを郵送します。
手作り指輪ではお客様の体験に焦点を当て、
文字がなくても制作手順がわかるように作ると
全14ページになりました。
通常のペアリングにはこの特典は付きませんが
サービスで後日郵送すると
とても喜んでもらえました。
日帰りコースも¥3,000で特典に
このアルバムを追加することができることにしました。
結婚指輪の制作では追加¥2,000で特典のロゴ入りリングケース(小)2個をロゴなし木製ペアリングケースに変更ができるという一文も加えています。
これはシンプルな指輪を選ぶ場合にリングケースがどんなものかも決定に影響すると思ったからです。
ちなみにHP、SNSで顔は出してもOKのご了解をいただきましたが、
この後にご予約が入っているモニターの方たちが
顔出しNGだった場合にHPでも統一感がなくなるので
顔にはスタンプをしています。
手作りのお店はお客様は顔を出す写真が多いですが、
出したくないというひともいます。
(自分もプロフィール写真には顔を出していません。)
オーダーサイトでも人の顔というのは見てもらいたい指輪の写真よりも目が行ってしまう気がしたので、お顔にはスタンプをすることにしました。
2組目はモニター募集でカップルではなく、
お友達同士で来て下さいました。
1組目は想定より時間がかかったので、
この手作り体験では内面や側面のヤスリ掛けなどは
こちらで行いました。
お客様がすべての工程を作業することも大事ですが、
苦戦をせずに楽しく作業するなら
このほうが良いかなとも思いました。
3組目はモニター応募のカップルの方です。
当店の手作り指輪の仕上げ(テクスチャー)は
①鏡面/②艶消し/③荒らし(浅め)/④荒らし(深め)
/⑤槌目(小)/⑥槌目(大)/⑦岩肌/⑧木肌
/⑨ストライプ/⑩クロススクラッチ
の10種類から選べて、
複数選んでも金額は変わりません。
写真の手作り指輪はイラストのように
メンズは③荒らし(浅め)/⑦岩肌の2種類、
レディースは①鏡面/②艶消し/⑦岩肌/⑧木肌の
4種類の仕上げが入っています。
この時は昔の職場の同僚が工房見学も兼ねて
お手伝いに来てくれたので、一部撮影もお願いしました。
1組目は充実感を持てる時間制限なし、
2組目は想定時間に収める楽しい部分だけの時短版、
そしてこの3組目では指導方法を変えました。
従来はお客様の机で手本を見せて、
そのあとお二人に真似をしてもらい、
横からアドバイスをするという方法で教えていました。
これは職人が仕事を覚えるときと同じです。
こうすると見た手順を思い出しながら作業することになるので、人によって上手い、下手が出てきます。
そこで部屋右奥の職人用の机の上にカメラを設置、
お客様の机の前のモニターに手元の映像を映して
画面のお手本を見てもらいながら
作業をできるように変更してみました。
3組終わった後にカメラ(Go Pro8)はモニターに全画面表示できる専用の接続パーツを購入しました。
このように手作り体験は常に改善を加えていきます。
3組が終わったので手づくり指輪ページの修正を行います。
3、HP、体験予約サイトを修正する
セルフメイドとは何か
当店のセルフメイドの特徴
1、1日1組限定の貸し切り
2、伝統的な鍛造技法
3、国家資格所有の指導員がサポート
の説明の後に
3つの手作り指輪コース
1、(通常の)結婚指輪コース
2、日帰り結婚指輪コース
3、日帰りペアリングコース
の説明、更に詳しく
手作り指輪のデザイン
金額・特典・アフターフォロー
工房の場所
よくあるご質問
(通常の)手作り結婚指輪の流れと納期
制作日のスケジュール
という順番で説明しています。
手作り指輪の流れ(日帰りコースの場合)を追加して
1組目のお客様の写真を使って
具体的な体験風景の流れを追加しました。
フォトアルバム用に修正した画像を使って
詳しく書いています。
2組目のお友達同士、3組目の恋人同士の画像と文章もこの後に追加しています。
体験風景の写真が3組分加わったことで
手作り指輪というものがどんな風に行うか
分かりやすくなったと思います。
セルフメイドのページを修正したら
リンクを貼ってあるTOPページの画像も修正します。
ペアリングは平日のみのままですが、2つの結婚指輪コースは土曜日もOKにしたので、アドレスのページに
「また、2022年から神奈川県の湘南にある工房では
月~土まで手作り指輪(セルフメイド)も行っています。
工房でのご予約が入っている場合は
セルフメイドが終わってから店舗に向かうので、
土曜日の営業時間は18時~に変更となります。
お手数ですが、前日までにご予約をお願い致します。」
という風に修正を加えました。
HPの修正が終わったら
体験予約サイトに
3組の体験風景の写真を追加します。
掲載している3つの体験予約サイトのうち、
2つのサイトは自分で修正可、
残り1つはサイトに依頼、チェックがあります。
このチェックに引っかからない画像を作って修正しています。
まとめ
セルフメイド②については以上です。
長くなったので、
1、モニターを募集/半額キャンペーンを打つ
2、手作り指輪体験を行う
3、HP、体験予約サイトを修正する
の3つに分けました。
作った3組の指輪はまとめて作品集のページに投稿しようかとも思ったのですが、デザインがシンプルで素材が金やプラチナではなかったので、セルフメイドページでの紹介に留めました。
セルフメイドページはトップ、マリッジ、アドレスにリンクを貼っています。
手作り指輪専門店のようにHPを別にしたほうがSEO的には良いかもしれませんが、まずはオーダーサイトで結婚指輪を選ぶ際の選択肢の一つにセルフメイドがあるということにしています。
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