ブログの投稿1ではブログを投稿する理由はホームページのSEO対策のためでそのために必要な短時間で長文を書く方法を簡単に説明しました。
投稿1で書いたように宝飾店のブログの投稿で定番なのは受注した品物についての記事を投稿することだと思います。
ただ、指輪の出来上がりが以前の投稿と同じようなデザインや加工内容の場合は自然と内容と似てくるのでだんだん書くことがなくなっていき、文章も短くなっていきました。
身近な例でいうと最近投稿したワークスの地金ものなどは定番デザイン過ぎて文章が思い浮かびません。
そこで無理をして受注品を公開するのではなく試作品を公開するという方法を考えました。
これだと今までにないパターンを考えて投稿することができて、作ったサンプルはホームページ内でお客様向けに技術力や提案力のアピールに使えます。
またデザインの見た目だけで長文は書けないので加工事例に投稿した内容の裏側、そのデザインになった理由、加工工程、そこから一歩踏み込んでこんなアレンジもできるという内容をまとめることで長文を書くことができます。
このブログの投稿2ではワークスでデータを作ったシグネットギメルリングを例にとって具体的に説明します。
ワークスの事例としてCADで指輪のデザインを考えていて偶然できたシグネットギメルリング。このデザインは他で見たことがなく、当店一押しのオリジナルリングとしてサンプルを作ることにしたのでその過程をブログにまとめることにしました。
流れとしては
1、タイトルを考える
2、思いつくところから文章を書く
3、文章を並び替えて修正
4、作った文章に必要な写真を用意する
5、ブログに投稿
という風になります。
まずエクセルでタイトル一覧を書きます。
長くなりそうなので制作工程は5つに分けます。
また、すでに公開している結婚指輪のデザインを決める方法1、2とも違う内容で3も作れそうなのでそのタイトルも書いておきます。
タイトルを書いた段階ではワークスで作ったCADデータがあるだけです。
最終的には(すでに読んでいる方もいると思いますが)1記事最低2000文字でギメルシグネットリングの名前をオリジナルリングに変更して
オリジナルリング1
→企画からCADデータ制作
オリジナルリング2
→樹脂造形、鋳造依頼
オリジナルリング3
→2連の地金の鋳造上がり仕上げまで
オリジナルリング4
→3連の地金の鋳造上がり仕上げまで
オリジナルリング5 →なし
結婚指輪のデザインを決める方法3
→オリジナルリングを活用
という風に変更して投稿しました。
タイトル横の水色部の数字が書いた文字数です。
ギメルシグネットリング5はこの後、公開予定のHP公開後の修正5で書くことにしたので「なし」にしました。
1つの指輪で、(厳密には原型は2個ですがほぼ同じデザインです)合計1万字は書いたのでこの手順を説明していきます。
まず、タイトルを決めたらエクセルで黄色の縦線をひいて考えたタイトルをその間に横1列に並べます。
黄色枠の間の幅はスマートフォンで表示される幅にしておくとあとでホームページにペーストした後に改行の手間が省けます。
これでタイトルの下に思いつくままに文章を書いていきます。
後で並び替えて、修正するので分量とスピード重視で書いていきます。
オリジナルリング1から4まで横に並べておくことで書いた内容を後の記事で公開したい場合は横に移動させるだけで済みます。
今回のシグネットギメルの文章のほとんどは樹脂原型の造形依頼をした後、つまりモノは何もない状態で書いています。
これも盲点だったのですが、現物がなくても手順など頭の中で整理しおけば先に文章を考えてそれに合わせて写真を用意することができます。
そうするとたくさん撮影した中から選んだり、後で撮り直す手間なども省けます。
さらに加工の手順と工程を頭の中で整理して文章にしておけば考えながら仕上げるより短時間で作業が終わります。
今回のギメルリングは2つに重なる部分があることで普通の指輪と仕上げる手順が異なります。
ブログの投稿のために文章を考えていたのでどうすれば効率よく仕上げられるかも整理して考えることができました。
こういった内容は一般のお客様向けではありませんが、ホームページ内でブログはオーダー指輪を作る職人向けと書いておくことで多少専門的な内容でも気兼ねなく解説することができます。
職人向けというのも学生~独立前の20歳代くらい、パソコンはあまり知らない人で昔の自分を読む人に想定して書いています。
なのでCADデータ制作の手順など専門的すぎる内容は省いたりと、わかりやすく書くようには心掛けています。
まずは下書きなのであまり深く考えず「勢い」を重視してタイトルの下に思いつくままに内容を書いていきます。
それを最後に並び替えて一度文字数を数えます。2000文字に達していない場合は書いてない内容を付け加えるか、すでに書いてある内容を更に詳しく書くことで文字数を増やします。
ブログの投稿1で書いたように失敗や別提案も書くことで内容を膨らませることができます。
今回は
・ゴム型取りで樹脂原型が壊れていた
・鋳造が失敗したのでWAX原型作り直し
という部分の失敗と今後の対策も書いています。
文章の下書きが終わって内容を修正したらモノができた順番に撮影、画像修正をしてホームページに投稿していきます。
まずHPで使う画像に番号をつけます。
隣の文章との仕切りの役割をさせていた黄色部分にどの文章の上にどの番号の画像を使うか書いていきます。
文章と画像の場所も決まったらブログに投稿していきます。
この職人向け記事ができてから加工手順、コストの抑え方など一般の方向けには不要な部分を消してその内容を活かして「結婚指輪のデザインを決める方法3」を書きました。
ブログの投稿2は以上です。
ブログで長文を短時間で書く方法をまとめると
・悩まず書けそうな題材を探す
・モノを作る前に文章を書く、
・文章に合わせた画像を用意することで
手順を整理して無駄な撮影を省く
・企画、仕入れ、加工など
指輪を作る過程に焦点を当てる
・失敗とその対策も書く
・職人向けの専門的な内容を
お客様向けの読みやすい内容に書き直す
文章の書き方の本などはたくさんでていますが、宝飾店でSEO対策の長文を書くということに関しての具体例としてどう書けばいいのかをまとめてみました。
職人向けの記事はSEO対策だけでなく「仕事ノート」としても活用しているので技術的な部分も公開しています。
今回、オリジナルリングの文章を書いていて新しい技術を覚えたり、新しいデザインを考えることでマンネリ化せずに書けるということに気が付きました。
オリジナルリングの後に投稿したスリムリングなどもデザインは定番ですが、企画から考えることで長文を書くことができました。
書いた内容は仮にSEOに効果がなかったとしても誰かに教えるときも使える仕事ノートとしては残るので無駄にはならないと思います。
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