ジュエルクラフト東京

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オーダーメイドの指輪を
作る過程#028
リフォームエンゲージ③


ブログのオーダーメイドの指輪を作る過程 リフォームエンゲージ①②ではお持ち込みの六本立爪指輪のダイヤモンドを使って取り巻きの婚約指輪をお作りしました。

 

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その後、お客様から六本立爪指輪をくれたお母さまにお返しとしてダイヤを外した枠に誕生石を留め直して渡ししたいというご依頼を受けました。

 

今回のブログではリフォームで宝石を外した枠をどうするかの対応パターンを職人さん向けにまとめました。

 

外した空枠をどうするか

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外した枠に関しては大きく

1、そのまま返却
2、売却
3、リフォーム

の3つがあります。

 

1、そのまま返却

買取やリフォームの話はしますが、お客様がどうするかゆっくり考えられるように通常は「こんなことができます」というお話だけで外した枠は返却します。

 

2、売却

現在、地金の買い取りは行っていません。

買取店は多数ありますが、有名で手数料をあまりとらないT貴金属さんのホームページを見てもらい、お持ち込みの指輪を売却するとおおよそいくらになるか説明しています。

場合によっては売却したお金でオーダー代に充てることもおすすめしています。

 

3、リフォーム

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リフォームは言葉の定義があいまいですがここでは古い枠の再利用ということにします。

一番定番は外したダイヤモンドと似た大きさに石を留め直すことです。

昔の六本立爪婚約指輪は高さがあるものが多いので爪の上部を削って高さを落とすこともあります。

この六本立爪を切りとって既成の4本爪や覆輪爪を溶接して指輪にリメイクする方法や切り取った石座にマルカンをつけて、石を留め直してペンダントにするといったリフォームもしたことがあります。

 

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あとはこの空枠を溶かして指輪を作り直すこともできます。

これはほぼオーダーメイドで大抵はこのままだと地金が足りないので不足分を足しますが、地金を溶解して角棒にする加工代がかかるため1から作るよりも割高になってしまうため、形見の品などの理由がない限りはお勧めしていません。

ちなみにこの空枠を鋳造屋さんに持ち込んで依頼しても不純物が混ざっていて(混ざっているかもしれない)という理由で使ってもらえません。

 

外した枠のご相談

オーダーメイド指輪 リフォームエンゲージ14
オーダーメイド指輪 リフォームエンゲージ7
樹脂原型の確認の時にダイヤモンドを外したプラチナ枠にアクアマリンを留めなおしてサプライズでお母さまに返したいというご相談を受けました。

ダイヤモンドは4Cという細かい評価基準があるので
業者間ではグレードだけで実物を見ずに取引がされます。

アクアマリンなど色石は写真と実物の色の違いなどがあるので委託という形で借りて納品時に選んでいただくことにしました。

直径6.2㎜のダイヤモンドが留まっていたので直径6.0㎜~5.0㎜のアクアマリンを留めることができます。

少し小さめにした理由はダイヤモンドと違い、色石は色を濃く見せるために高さ(深さ)があるものがあります。

キューレットが出ないように少し小さめで探しに行きます。

この段階ではご納品時に委託で借りてきて気に入ったらご注文ということにしました。

打合せ後にふと、お母さまと一緒にお住まいの場合、完成した指輪の話になったときに枠の返却の話になるのでサプライズではなくなってしまうと思い、先にお見積りを出して婚約指輪のご納品日と一緒にアクアマリンの指輪もご納品できるとメールすることにしました。

早速、委託で貸してもらえる宝石屋さんに行くとこちらの希望のサイズは扱っていませんでした。

そこで他の2件ほど宝石店を回って写真を撮ってPDF1枚にまとめたPDFをメールでお送りしました。

 

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C社は一般への小売りも行っていて御徒町から少し離れているのでHPの画像を使いました。

 

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B社は御徒町では有名なお店で種類も豊富です、C社と同様にルースの表示価格は一般の方向けになっているのでお客様にはこのケースの価格で提案してします。

 

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A社は高品質なルースを扱っていて業者専門のお店です。

アクアマリンは色が濃いものを見つけることが出来ました。

本当はサンタマリアアフリカーナと呼ばれる濃い水色もあるのですが5㎜以上のラウンドはありませんでした。

どうしてラウンドがないかというと原石が長方形なのでできるだけ重さを残すためにオーバルカットにすることが多いためです。

見つけた宝石の金額と写真を1枚のPDFにまとめて、石の大きさと色が濃い薄いは書いておきます。

 

指輪の加工

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婚約指輪のご納品時に正式にアクアマリンの留め直しのご依頼を頂きました。

早速宝石を仕入れたらさっそく加工に入ります。

 

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加工に関してはそこまで細かく書きません。

まず、リベッターと呼ばれる電動の回転ヘラでダイヤモンドの刻印を消して磨きなおします。

アクアマリンの重さを測り、手打ち刻印でアクアマリンの石目を打ち直して石留めをします。

アクアマリンはエメラルドと同じベリルという種類の石です。

ベリルの緑はエメラルド、水色がアクアマリンと呼ばれているので硬度は高くありません。

なので気を付けて作業します。

アクアマリンの形に合うようにリューターで石座を削っていきます。

仕上げでも研磨材がカット面に当たると角が丸くなってしまうので気を付けて作業します。

留め終わったら指輪全体を仕上げ直します。

お客様にはこの新品仕上げはサービスしますとお伝えしました。

 

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これでお渡し準備ができました。

 

フォトアルバムを作る

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今回の納期は2週間いただきました。

婚約指輪の受け取りの時に結婚式でお渡しした加工工程のディプレイを並べるとおっしゃっていたのでおまけでフォトアルバムもお付けすることにしました。

 

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今後のオーダーメイドではサービスとしてお付けする予定で家電量販店8ページで24枚の写真を使える1000円+税のフォトアルバムを作ってきました。

 

このリフォームエンゲージ①から③の内容を全8ページで1冊にまとめた内容です。

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1、2ページ目でお二人の打ち合わせ風景とお持ち込みのダイヤモンド写真、手書きのイラスト、CADのデザイン画、原型データを載せて、

 

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3、4ページ目でお持ち込みのダイヤモンドを枠から外して加工して完成するまで、

 

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5、6ページ目でご納品風景と完成した指輪の写真と着けた状態の写真、

 

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7、8ページ目でダイヤモンドを外した六本立爪の指輪にアクアマリンの留め直しという写真で終わります。

 

まとめ


この③でリフォームエンゲージは終わりです。

お母さまからもらったプラチナの婚約指輪のダイヤモンドを使って取り巻き指輪を作り、石を外した空枠に誕生石を留め直して、お返しするという所までがリフォームエンゲージの一連の流れになりました。

24枚の画像を用意するだけならそこまで時間もかからないので今後は結婚指輪、婚約指輪のオーダーではこのフォトアルバムをつける予定です。

 


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