【 オーダーメイドの指輪を作る過程 】
前回のブログでシンプルでもお客様にとって特別な指輪としてご提案できる指輪として指輪の表面に指紋が入った指輪を作りました
他にシンプルマリッジリングをご希望のお客様には外からは見えない刻印や内石を入れてこだわるという方法をおすすめしています。
この刻印見本に関しては見本PDFを用意しているので指輪サンプル自体は画像の真鍮リングに定番フォントでレーザー刻印をしただけの1本しか持っていません。
今回、改めて刻印と内石について考えて刻印は地金の色の違いでどう見えるか分かりやすいように金色と銀色の2本を作って刻印自体も一番おすすめの手書き刻印で入れることにしました。
今まで使っていた刻印見本の作り直しも兼ねたデザインにするのでより具体的に考えていきます。
こちらが完成したサンプルです。
指輪の内側にはお店のロゴ/生産国/金種/動物(ペットなど)/誕生石/記念日と名前(お相手の手書き文字)を入れました。このサンプル指輪はTOPページのフォトギャラリー部分にも入れるのでツイストエタニティーの色石とも揃える意味で誕生石はメンズの銀色地金は青色石(合成サファイア)、レディースの金色地金は赤色石(合成ルビー)を留めました。
それではこのサンプルができるまでを説明していきます。
刻印のデザインを考える
前回のブログ#068 指紋リングでオーダーメイドでシンプルな指輪をご希望の場合、
1、オーダーで作る1点物であること
2、刻印のご提案
3、内石のご提案
4、制作方法で意味を持たせる
の4つで他との違いを出すようにしていると書きました。
この中の「刻印のご提案」ではご結婚するお二人の記念日、お名前だけでなく、お好きなものやご趣味などをレーザー刻印で入れることができること、この刻印部分にこだわることでデザインはシンプルな指輪でもお二人にとって特別な指輪になりますとご説明しています。
この刻印部分を干支、血液型、星座などその人のアイデンティティを表す「ホールマーク(hallmark)」風の刻印を入れてはどうかと考えました。
ホールマーク(hallmark)とは14世紀にイギリスのロンドンで設立した「Worshipful Company of Goldsmiths」(リヴァリ・カンパニー)の本部(Goldsmiths’ Hall)に由来する言葉で消費者保護のために各国の造幣局など信用が置ける機関が貴金属で作られた製品の純度を証明する刻印の事で貴金属の種類、含有率、年代、打刻した場所、製造した国などが分かるようになっています。
ホールマークは指輪の形がシンプルでもこれがあるだけで魅力的に見えるので個人的にも好きです。
誕生石やお名前などが入ることを考えて
それ以外のアイデンティティを表す刻印ということで
ドックタグの要素も合わせて
1、干支
2、血液型
3、星座
4、性別(MaleかFemaleの頭文字)
5、誕生花
6、生年月日
の6つを候補として考えました。
金種刻印も1000分率で表示でのホールマーク風で指輪の幅は2㎜に入れることを前提にしたデザインで考えます。
色々と試行錯誤した結果、アイデンティティを表す刻印は止めて画像の刻印を入れることにしました。(指紋は内面の刻印ではなく、外側の模様になります。)
それからホールマークでは製造メーカー刻印も入れる場合があります。なのでJEWEL CRAFT TOKYOを省略したJCT刻印も一緒に考えました。
当店では取り扱う地金はPT950とPT900、K18が4種類なので金種刻印は画像2段目の3種類を用意しました。
完成した指輪で説明すると左から
ブランド刻印
どこで作ったか分かる刻印として現在のお店の名前JEWEL CRAFT TOKYOを簡略化させたロゴをいれました。
日本製刻印
ブランドのグッチは指輪にメイドインイタリーと生産国の刻印が入っています。
指輪に生産国の刻印は入れるブランドは少ないのですが洋服なども国産などの表記があるほうが好きなので入れることにしました。
普通にMADE IN JAPANの文字だけだと寂しい気がしたので依然にレーザー刻印の見本として作った日本地図の絵を使って日本製と分かるようにしました。
金種刻印
数字を囲む枠の形はイギリスのホールマークを参考にしています。五角形がプラチナ、隅切りの八角形が金、シルバーが横長の楕円だったので同じ表示にしました。
動物刻印
ホールマークの横から見たライオンを参考に動物の刻印は干支の代わりにペットとして飼っている人が多い犬と猫の刻印を作りました。