【 オーダーメイドの指輪を作る過程 】
写真は先日ご納品した婚約指輪です。
一見、普通の取り巻き指輪ですが、指の関節が出ていても根本でフィットする工夫をしてあります。
オーダーメイドの指輪を作る過程#019では
ダイヤモンドのお持ち込みでシンプルな婚約指輪、
オーダーメイドの指輪を作る過程#025では
ダイヤモンドをご用意してのシンプルな婚約指輪が
できるまでをまとめました。
このオーダーメイドの指輪を作る過程#026ではダイヤモンドのお持ち込みでの個性的なデザインの婚約指輪ができるまでを書いていきます。
長くなったのでご来店から2回目の打ち合わせまでとそこからご納品までの2回に分けました。
1回目のご来店
男性のお客様からメールで婚約指輪のオーダーのお問い合わせいただきました。
デザインは大まかに決まっているのでまずは来店して金額を知りたいというご依頼でした。
当日は婚約者様もご一緒でお母さまからもらった0.8ctあるダイヤモンドリングのお持ち込みで新しいデザインのエンゲージリングのリフォームをご希望でした。
お客様が当店にご予約いただいた理由の一つが当店のWEBサイトで気になる指輪があった事とダイヤモンドの持ち込みで作ることができるブライダル専門店が少なったからとのことでした。
なので今回のブログのタイトルは古いエンゲージリング→新しいエンゲージリングということでリフォームエンゲージにしました。
まずはシルバーサンプルと空枠カタログを見ていただきます。
デザインに関しては
・石座は覆輪取り巻き、八角形など
・腕は絞り腕のメレ入り
・腕の両サイドか中心にミル打ち
・素材はK18
・取り巻きなら石座に透かし
というところまでは絞れました。
当店のシルバーサンプルは0.3ctで作ってあり、お持ちの0.8ctとは雰囲気が変わります。
なのでカタログの空枠を借りてくるので実際に見てデザインを決めたほうが良いことをお伝えしました。
金額に関してはHPの料金一覧を見てもらいながら
・オーダーメイド基本料15万円
・取り巻き石座の場合は追加2万円
・ミルはCADで作るので無料
・メレダイヤモンドは直径○○㎜は1個当たり○○円
・留めは1000円、
・ダイヤモンドは通常グレードが○○円
、、、、という風に「この金額は越えません」という所まで説明しました。
打合せの結果、多少のデザイン変更があっても金額は変わらなそうなので、次回の打ち合わせで空枠を用意しますとお伝えしました。
ここで反省ですが、男性一人でのご来店ではなく、0.8ctのダイヤモンドのお持ち込みでデザインを決める新婦様もご一緒でした。
ご連絡いただければ空枠も一緒にご用意してその日にデザインを決めることもできたのでホームページのエンゲージページではエンゲージページのサンプルに番号を振って打合せ日にご用意できることを書き加えました。
また、お客様がこのページを見ない場合もあるかもしれないので、今後はメール対応で婚約指輪の制作を検討のお客様には
「サンプルページで気になるデザインがありましたら
型番と見たい中石の大きさをお教えください。
打合せ当日の三日前までにご連絡いただければ
ご用意いたします。」
という一文を入れて返信することにしました。
後日、お客様からご予約のメールがあり、添付に手書きのデザイン画がありました。
正面からのイラスト、0.8ctの中石で取り巻きリングにした場合の金額は出しておきます。
今回は完成までにゴールデンウイーク休みを挟むので樹脂原型がどのタイミングで完成するかで納期がずれます。
お急ぎではないですがこの説明のためにカレンダーも添付しました。
お客様からご来店日のご連絡と一緒に参考の指輪画像が添付されてきました。
次回の打ち合わせ用にエクセルにまとめてプリントしておきます。
2回目のご来店
こちらが2回目のご来店に合わせて用意したシルバーのサンプル枠5本と自社の
・八角形の覆輪留めサンプル
・取り巻きエンゲージサンプル
・金色のミル打ち見本のマリッジサンプル
・1.5㎜のダイヤが留まったハーフエタニティ
です。
お客様がお二人でご来店されたら打合せをしていきます。
どのお店に行ったかなども聞いてどんな指輪をお求めかを掘り下げていきます。
今回は他店でも理想に近い形があったけれど、側面の透かしがないのがネックだったようでした。
また、今後に生かせるようにそのお店を選んだ理由と当店を選んでもらえた理由、比較して当店を選んでくださった理由も聞くようにしています。
それから当店を選んだ理由の一つはエンゲージページのオーダー手順が石の形、石座、腕とフローチャートになっていて分かりやすかったとのことでした。
婚約指輪のデザインを決める手順を書いているお店が意外となかったようです。
HPはこういったお客様の意見を参考に更新しています。
他にもこの打ち合わせでは話すことが多かったので事前にわかっていることはまとめて決めることのチェック表も作ろうかと思いました。
例えばダイヤモンドはお持ち込みとこちらでご用意する場合で話す内容も変わってきます。
その日に話さないといけない内容と樹脂原型の確認の時でいいことに分けられた表があったほうがいいなど打合せの中で改善点を見つけながら接客をしています。
決まった内容は印刷した紙に書き込んであります。
取り巻き石座は事前に必要なダイヤ個数を直径1.5㎜で計算しておいたのでお見積りもその場で出せました。
お客様は石座と腕どう組み合わせるかで迷っていたのでデザインを2つまで絞ってもらい、その指輪の4面図を後日お送りすることにしました。
それからお客様は指の関節がでている指の根本で回るのが気になるとのこと。
その日の打ち合わせではこの対策も考えてお見積りをメールしますとお伝えしました。
リフォームエンゲージ①はここまでです。
リフォームエンゲージ②ではこのメール対応に続きから書いていきます。
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