【 オーダーメイドの指輪を作る過程 】
オリジナル空枠②では7本の指輪を作り、TOP画像ではENFOLDのメインに使っています。
このエンフォールドはラウンド以外の中石でも作ることができますが、写真はなく文章だけで説明しています。
TOPの画像で使った宝石はラウンドとオーバルのみなのでイメージしにくいかもしれない事とフリーサイズになっていて指の関節が出ている人にもフィットすることがポイントなのに普通の指輪の形にしたアレンジ例も入れてしまったのでTOP画像は作りなおすことにしました。
前回の経験からラウンドからオーバルへの変更はギリギリできますが、写真のようなファンシーシェイプへの変更は原型を作り直したほうが良いことがわかりました。
ただ、指輪全体を作り直すとコストがかかります。
そこで前回の腕は再利用して、OTHERSで作ったダイヤモンドパーツのように4種類の石座を一つにまとめて樹脂原型で造形、石座と腕をくっ付けて別の形の指輪を作ることにしました。
こちらが完成のスケッチです。
上が完成した指輪です。
形はオーバル、長方形、マーキス、ペアシェイプと縦長の宝石を使うことにしました。
宝石は左からピンクの合成サファイア、黄色のシトリンクオーツ、黄緑のペリドット、水色の合成ブルートパーズと、なっています。
地金の色は金色、金と銀のコンビ、銀と金のコンビ、銀色と宝石の色に合わせて4つとも変えています。
上の4つと同じ形で透明石タイプのサンプルも作りました。
こちらはメッキなしの真鍮で作ってあります。
今回のブログではこの指輪ができるまでの流れを説明していきます。
CADデータ制作
まずは仕入れた宝石サイズを測って原型データを作っていきます。
WAXパターンの状態で画像の位置にある石座を交換するのでこの部分だけを作り直します。
4つ出来たら湯道で繋いで一つのパーツにして完成です。
できるだけコンパクトにまとめて樹脂造形代を抑えるようにしています。
完成したデータを樹脂原型にしてゴム型を取り、WAXパターンを2個作ります。
WAXパターンを加工
写真のWAXパターンが2セット、指輪のWAXパターン8個と石座のWAXパターン2個が用意できました。
まずはラウンドの石座をカットします。
石座パーツをカットして指輪の切断面とくっ付けます。
この4本をもう1セット作ります。
8本のWAX原型ができたら真鍮で鋳造に出します。
真鍮を加工
出来上がった指輪の石留めをしていきます。
前回のように中石の石座をタガネで叩いて変形させる加工もないので時間もかかりません。
出来上がったら画像の4本はメッキをします。
先にオーバルのピンク色石を除く3本をロジウムメッキしてマスキングをします。
ペアシェイプの水色石を除く3本を18金メッキに出して2本はマスキングを剥がして完成です。
透明石の指輪も加工手順は同じです。
ただ、マーキスだけはペリドットの3.5㎜×7㎜の枠で作ってあるのでキュービックの4㎜×6㎜に合うように石座を変形させます。
写真のようにヘラを入れて石座を横に伸ばしました。
メッキは不要なので磨いて完成です。
HP用イラスト
ホームページやインスタグラムに投稿する画像を作ります。
エンフォールドのイラストでダークグレーの背景は黄色から茶色のグラデーションのペン画にしているので同じように作っていきます。
普段はモノクロの背景がライトグレーの画像は今回は色付きにしました。
WORKSの修正
指輪が出来上がったらWORKSに投稿してあるエンフォールドを修正します。
アイキャッチ画像も今回作った4本の画像に差し替えます。
コンビリングに関しては指に着けて正面から見ると重ね着けのように見えておもしろいのではないかと思います。
SNSに投稿
インスタグラムには12枚の写真を投稿しました。
フリーサイズなので指の関節が出ていても根本でフィットするという内容を書いています。
まとめ
オリジナル空枠の③でラウンド以外の石座で色石でも指輪が作れるという具体例ができました。
エンフォールドに関しては以上です。
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