Men’s : ¥120,000 / Women’s : ¥140,000
モーニングリングは
故人を偲ぶ目的で故人の名前、没年月日、年齢、
メッセージ等を模様として入れた指輪で、
ヴィクトリア時代(19世紀)に流行しました。
ここで言うモーニングは
朝を意味するMorningではなく、
喪に服するという意味の「Mourn」の名詞形、Mourningの事です。
文字の周りには哀悼の意味で
白や黒のエナメル(七宝)を入れる事が一般的ですが、
結婚指輪としての制作を考えて
地金のみの形でデザインしました。
アンティークを参考に
当時のモーニングリングに多い甲丸形状と
リボン模様の2つを作りました。
当時のモーニングリングで多いリボン模様は同時期に流行したロココ調の影響を受けています。
ロココ調は18世紀のフランスの美術様式で、主に花や植物などの優雅で曲線的なモチーフが好まれ、リボンや巻物も使われました。
このモチーフが多く用いられたのはリボンの形が愛や結びつき、絆を象徴している為と言われています。
モーニングリングは当時流行した
センチメンタルジュエリーの一つで、他には
・骸骨等の模様を入れるメメント・モリリング
・遺骨や遺髪を入れるメモリアルリング
などがあります。
Memento mori ring
メメント・モリとはラテン語で「死を忘るな」という意味の警句です。
キリスト教の芸術作品のモチーフとして広く使われ、終末観の高まった中世ヨーロッパで骸骨を描いた絵画など、このメメント・モリを連想させる多くの芸術作品が生み出されました。
最古の例は黒いエナメルが施された1695年製のもので全身骨格に2本の骨を交差させたクロスボーン、愛の双子のハート、時間の経過と人生の短さを象徴する砂時計が彫られています。
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Memorial ring
メモリアルは「記念の」「記念碑」という言葉で、当時のメモリアルリングは遺骨や遺髪をリング内部に収めました。
このmemorial という言葉はmemory(記憶)が語源で、ただの記念という意味ではなく、一般的には「追悼の」「故人を偲ぶ」の意味で用いられることが多い言葉です。
当店では遺骨や遺髪に限定せず、お持ち込みの「大切な何か」をリング内部の凹みに収め、透明樹脂で閉じ込めています。
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当店では
1、故人を偲ぶ文字を入れるモーニングリング
2、骸骨等の模様を入れるメメント・モリリング
3、遺骨や遺髪を入れるメモリアルリング
の3つを分けていますが、アンティークでは3つを組み合わせたデザインも見受けられます。
モーニングリングの制作の流れ
今回作ったモーニングリングは当時のデザインを再現するためにまずはアンティークの本やNETで資料を集めました。
当時のモーニングリングは名称不明の独自の書体が使われていて、指輪によって微妙に文字の形が異なります。
まずは写真の1789年製のエドワード4世の遺髪が納められた指輪を参考にアルファベットを作っていきました。
アンティークのモーニングリングでは
故人の名前、没年月日、年齢と一緒に
右下のESQ、OB(OBT)、AE(AET)という文字も
入れる事が多いです。
それぞれ
ESQ・・・英語でEsquire(~様、~殿)の略。
100年ほど前まで使われていた敬称で、
Mr.やMs.と違い性別に関係なく使える。
手紙などで〇〇,Esq.のように名前の後に付ける
OB・・・ラテン語でobiit(~年に死す)の略。英語のdiedと同じ。
AE・・・ラテン語でaetatis(当年~歳の)の略。英語のagedと同じ。
という意味があります。
文字の形が決まったらリボンの形状を決めます。
甲丸は幅3㎜、リボンは最大幅4㎜で縁の部分は幅0.5㎜で作ることにしました。
見本として「20XX年12月31日にXX歳で死去」を意味する「OB:31.DEC.20XX.AE:XX」という文字をPCで平面状に並べます。
平面状のスケッチを立体の原型データにして、樹脂原型を造形、鋳造で地金の指輪にしていきます。
当時の製法とは違い、デジタル技法を使うことで完成品の形状をPCでお好きな角度から確認することができます。
メンズは銀色の甲丸形状、
レディースは金色のリボン形状で作りました。
アンティークのモーニングリングやメモリアルリングでは
「NOT LOST BUT GONE BEFORE」
(あなたを失ったのではなく、
私よりも先に天国に行っただけ)
という言葉を入れることも多いです。
このように故人の名前、没年月日、年齢以外にお好きなメッセージ等も入れることができます。(リングの形やサイズによって入る文字数が異なります。)
結婚指輪として制作する場合
哀悼の意をあらわすモーニングリングを結婚指輪として作ることもできます。
Poesy ring
西欧では13世紀から18世紀に
指輪の表面や内側に詩やメッセージを入れた
ポージーリングという指輪が
流行しました。
見本の指輪には17世紀のポージーリングにあった
「IN LOVE ABIDE TILL DEATH DIVIDE」
(愛は死が分かつまで続く→
死が二人を分かつまで愛する)
という言葉をアンティーク感のあるSignericaという筆記体で入れています。
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結婚指輪の内側に入れる刻印は記念日と名前が定番です。
例えば平成元年生まれで一番多い名前の
翔太さんと愛さんが
20××年11月22日(いい夫婦の日)に入籍する場合は
画像のように刻印を入れます。
このように結婚指輪にふさわしい文字をモーニングリングの書体で入れることで、他では見ないオリジナルリングを作ることができます。
アンティーク風の着色
アンティークのメメント・モリリングは黒のエナメル、
モーニングリングは白か黒のエナメルが入るデザインが定番です。
例外はありますが、モーニングリングの場合は
白エナメル…「幼くして亡くなった子供」、「未婚女性」
黒エナメル…上記以外
という違いで入れる色を変える事が多いです。
当店ではアンティーク風の着色は①樹脂加工と②エナメル(七宝)加工の2つからお選び頂けます。
①樹脂加工
紫外線で硬化するジュエリー専用樹脂で固めます。
エナメル(七宝)よりも金額が安く、プラチナ素材にも対応できます。
・金額は1本5000円+税、修理も同額
・納期の追加なし
・どんな形状でも加工可
・素材はK18、プラチナのどちらもOK。
・塗料の色は白、黒、透明
②エナメル(七宝)加工
アンティークと同じようにガラス質の釉薬を乗せ、専用の炉で焼成します。
こちらの加工は専門の職人さんに依頼します。
・金額は1本20000円+税、修理も同額
・納期は2週間の追加
・形状は平打ち、平甲丸、内側模様は加工可、甲丸は加工不可
・素材はK18は可、プラチナは不可
・七宝の色は白か黒のみ
Mourning
( Men’s : ¥120,000 / Women’s : ¥140,000 )
オーダー基本料(結婚指輪) × 2 | ¥200,000 |
メンズの幅を2㎜→3㎜に変更 | ¥20,000 |
レディースの幅を2㎜→3.5㎜に変更 | ¥30,000 |
レディースをリボンタイプに変更 | ¥10,000 |
Total | ¥260,000 |
※表示価格は税抜きです。
※リボンタイプは最大幅4㎜→3.5㎜幅で計算。
※リボンタイプは文字の調整が難しいのでデザイン料として¥10,000の追加
※金価格高騰のため、K18は追加料金がかかります。(時期により変動)
詳細は右上のMENUバーからPRICE(料金表)ページをご覧ください。