前回のブログ イラストレーター①で文字刻印の作り方の説明は終わりました。
文字の刻印の作り方、イラストレーターのデータをCADで使う方法に続いてレーザー刻印のイラストについて説明します。
レーザー刻印のデータ制作は作業的には難しくないのですが、細かく説明して提案するところが少ないので覚えるのがおススメです。
指輪はシンプルでも内側の刻印にこだわることでオリジナル感が出ます。
イラストは何種類か用意して一覧でまとめておきます。
このページでは結婚指輪の商談ではどんなレーザー刻印を用意するか説明していきます。
基本的には結婚指輪のデザイン同様にお客様からリクエストがあったものや他のオーダー結婚指輪専門店HPの事例を見て参考にします。
用意するときの注意ですが、レーザー刻印はレディースの指輪などは幅2㎜位の細い部分の入れるのでアイコンのような視認性の高いデザインを用意します。
こちらがイラストの完成した一覧表です。
一覧を書き出してカテゴリーごとに分けました。
これを元にお客様と打ち合わせをしてご希望のイラストを用意します。
画像のようにどんなイラストを用意するか決めてエクセルで罫線を引いて画像を埋めていきます。
今回、どんなパターンがあるか考えてA4の紙にまとめてみました。
この1枚でレーザー刻印のイラストは大体説明できるようになっています。
画像はすべてCADで書くかデフォルト機能で入っていたものをイラストにしました。
ただ、すべて作ると時間もかかるので今回はフリー画像を使います。
NETで「アイコン 無料」「イラスト 無料」と検索します。
ICOOON MONOは商用利用可能なアイコン素材をフリー(無料)ダウンロードできる素材配布サイトです。
データをダウンロードしてレーザー刻印で使っても問題ありません。
著作権を侵害しないようにこのような無料のイラストを使うか、有料サイトでお金を払ってダウンロードします。
文章も画像も他のサイトから勝手に引っ張らないようにします。
無料と書いてあるサイトでもライセンスのページを見て注意事項をよく確認してから使います。
このサイトの場合は有料、無料に関わらずWEB上で再配布はしてはいけないとありました。
なので形を変えたり、このブログのようにWEBで公開することは問題ありません。
気に入ったものや欲しいものがない場合のみ作ります。
CADでデータを作る時は1から線を引きますが今回使うイラストは数が多く、無料サイトでいいものが見つかったのでそのままA4の紙にまとめてしまいます。
A4にまとめたらPDFに保存してイラストレーターのデータに変換します。
ハート、クローバー、スペード、ダイヤ
まず定番はハートです。
メンズとレディースで真ん中で分かれるように刻印することも多く、四つ葉のクローバーを入れることがあります。
ハート、四つ葉のクローバーときたのでトランプつながりでダイヤとスペードも用意しました。
クロス、王冠、盾、蹄鉄、羽
蹄鉄はヨーロッパでは幸運のお守りだったりと全てのモチーフに意味があります。
鍵・南京錠
南京錠と鍵を入れる刻印も定番でよく見かけます。
メンズに鍵、レディースに南京錠のパターンが多いです。
平和モチーフ
ニコニコマーク、ピースマーク、ハトなど平和や笑顔などのモチーフも指輪の刻印に入れることがあるいので用意しておきます。
天気、自然モチーフ
太陽、月、星、雲、虹、雪の結晶なども入れます。
それぞれに意味があるので別の紙に聞かれたときにわかる一覧を作っておくとよりいいと思います。
場所モチーフ
外側に入れる刻印で人気があるのが世界地図です。
国や県だけを入れるパータンや旅行した国や一緒に行った観光地のシンボルなども人気です。
また場所によって沖縄ならミンサー模様のように伝統工芸などの模様もあります。
刻印でよく入れるのがお二人の家の家紋です。見本は有名な徳川家の葵紋にしました。
家のマークも以前、見かけたことがあるので場所モチーフの入れてあります。
あまり知られていませんが、都道府県章(とどうふけんしょう)といった日本の各都道府県を象徴する紋章もあります。
画像は東京のマーク、東京都紋章です。
各、市町村ごとにもマークがあったりするので(マンホールの蓋に書いていたりします)地元愛の強い方には勧めようと思って見本に入れました。
東京ならスカイツリーのようにその土地を代表する観光スポットや建物、お二人の想いでの場所にちなんだアイコンを作ることも提案する予定です。
動物
飼っているペットの犬、猫などをモチーフの刻印も入れることが多いです。
多いのが飼っているペットの顔、手、全身のシルエットの3つです。
全身のシルエットはキュートタイプ(アイコン化)とクールタイプ(現実っぽい)の2つを用意しました。
商談では見本は猫だけ用意して他の動物でもできますと説明してその都度探してきます。
動物だとフクロウが「不・苦労」でイルカは幸運の象徴、ペンギンは相手を変えないなど動物自体が縁起にいい場合に刻印として入れる事もあります。
生まれた年の干支も入れることがあるので一覧に入れておきます。
これは一番最後にシルエットでまとめてあります。
植物
花は春は桜、夏はひまわり、秋は紅葉、冬はヒイラギ、他にハワイが好きならハイビスカスなどが考えられます。
他にもバラなら花の部分のみか茎もありかなど数パターン選べます。
仕事、趣味
例えば仕事や趣味がピアノであればト音記号、ピアノ(楽器)、演奏するシルエットなどが考えられます。
音楽にだけ楽譜の1小節を入れる場合があるので見本を入れておきます。
他にも使う道具な場所でドライブなら車、サッカーならボール、登山であれば山のアイコンなど何が仕事や趣味かわかるアイコンを用意します。
あとは刻印の定番は星座です。
星座はシンボルマークと実際の星の並びの2種類を一覧で用意しておきます。
指紋
お互いの指紋を相手の指輪に入れるデザインもよく見かけます。
WAXで押し当てることもできますが、レーザー刻印なので白い紙に黒いスタンプで指紋をつけてもらいプリンターでスキャンしてデータにします。
画像が読み取れない場合があるので何回か紙に押してもらっておきます。
イラストレーターのプリセット機能で画質を写真(高画質)にすると右の画像のように縮小されても見やすいデータになります。
手書きモチーフ
文字を書いてもらいます。
指紋や新郎新婦のお顔などが多いですが、画像のように飼っているペットなどを描く方もいらっしゃいます。
今まで出てきた刻印のすべてを手書きにして世界で一つの刻印にするのもOKです。
手書きの場合はお客様に黒マジックで太めに書いてもらい、こちらでプリンターでスキャンしてデータ化します。
イラストレーターに関してはこれで終わりです。
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