オーダーメイドでリアルな羊のペンダントを18金で作りました。
ダイヤモンドは直径1.5㎜でクラリティーがVS、カットはハート&キューピッドの見えるブライダルレベルの品質です。
海外で購入したペンダントを紛失してしまったので同じ形で作ってほしいというご依頼でした。
加工の流れですが、まずは送っていただいた写真を参考にCADで輪郭を羊本体のスケッチをしてから風船のような頭、顔、胴体、足、尻尾などの簡単なパーツを作っります。その後、パーツ同士を合体させておおよその形の原型データを作ります。このデータは地金にすると何グラムになるのかも計算できるので正確な地金代のお見積りを出すこともできます。
バチカンになる大きい丸カンは背中に取りつけて原型の一部にすることで既成の丸カンを仕入れたり、地金線で作る手間を省くことができるので価格も抑えることができます。
写真のWAXパターンになってから削ってリアルな羊に成形します。
地金になってから毛並みなどの細かい部分の最終調整をして丸カンの取り付け、溶接、石留め、金種と石目の刻印を打って完成です。ご指定の羊本体のサイズは全長10㎜、厚み3㎜と小さかったので表情や毛並みは顕微鏡を使って作業しました。
ペンダントはチェーン抜きのトップのみのご注文でした。お客様が自分でチェーンを取り付けることができるようにバチカン代わりの大きい丸カンはプレートが簡単に通るサイズになっています。
写真のような動物そのままのリアルな形は※具象物と言いいます。(※具象とは具体的な対象物を、極端な捨象なしに具体的に描いた物で反対語は抽象)
全長10㎜以下という小さいサイズの具象物は制作が難しいのでお客様には写真があっても完璧に同じにはならないことをご理解いただいて肉眼ではほぼ同じに見えるよう再現してみました。