お客様から結婚指輪としてのご注文で
3連のフェデリングをお作りしました。
左側のメンズはプラチナ、
右側のレディースは18金ホワイトゴールドです。
どちらも仕上げは鏡面で腕の幅は3㎜、
トップパーツは強度を保ちつつ、
日常着けていて邪魔にならないように
上部の厚みは5㎜に抑えました。
3本の指輪はバラバラにならないように根本を
同素材のピンで固定(pin-fixing)しています。
フェデリングは
2~3世紀のローマで流行した指輪で
フェデ(FEDE)とはイタリア語で
信頼や忠実を意味します。
様々な派生デザインがありますが、
男性と女性が握り合う手を解くと
愛情を意味するハートが現れる形が一般的で、
婚約が決まるとこの3本で一組の指輪を
花嫁、花婿、立会人が1本ずつ持ち、
結婚式の時に一つにしたと言われています。
中世になると
この手が開く仕掛けがない
手を握ったデザインが
主流になっていきます。
![フェデ (トリニティ)202212‐7](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-7-2.jpg)
![](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/Fede-trinity-plus11.jpg)
![](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-9-1.jpg)
![](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/Fede-trinity-plus13.jpg)
新婦様はNETで見つけた3本で一組のタイプを気に入ってご来店して下さいました。
この指輪はアレンジとして
3本がバラバラにならないように
ギメルリングに変更やビスで固定するオプションがあります。
打合せの結果、3本はビスで固定、
袖は見本と同じプレーンではなく、
タキシードとフリル袖に変更して
ハートには宝石を入れることになりました。
写真は3本を組んだ状態と
分解した状態のデザイン画です。
![フェデ (トリニティ)202212‐10](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-10.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐11](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-11.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐9](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-9.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐12‐2](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-12-2.jpg)
制作の手順ですが、
お客様に宅配で真鍮の試着リングをお送りして
ご納得したサイズを決めていただいたら
原型制作、ゴム型を経てWAXパターンを取り出します。
原型は画像のように3本の指輪を1本の板で繋げることで
1つの原型、ゴム型にすることで工賃を抑えています。
![フェデ (トリニティ)202212‐14](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-14.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐13](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-13.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐25](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-25.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐16](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-16.jpg)
WAXパターンを
メンズはプラチナPt950、
レディースは18金ホワイトゴールドで鋳造します。
ホワイトゴールドは
グレーとイエローの2種類があり、
お客様は18金のイエローと比較して
ホワイトゴールドのイエロータイプを
選ばれました。
鋳造から上がってきた指輪は
3本を繋ぐ板をカットして、
組み立て、サイズ出しをします。
指輪のサイズ出しが終わったら
3本の根本を0.7㎜のドリルで穴を開け、
そこに同素材のビスを差し込んでかしめます。
ビスの固定が終わったら、
3本がスムーズに動くかを確認して
刻印入れ、石留め、仕上げをしたら完成です。
![フェデ (トリニティ)202212‐19](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-19.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐18](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-18.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐18-2](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-18-2.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐24](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-24.jpg)
王冠とウサギのアイコン刻印は
お二人の乗っている車のロゴで、
文字刻印はお二人の手書きで
記念日とお名前が入っています。
刻印は内面ではなく、
ハートパーツのある中心の指輪の側面に入れるので、
指輪のアールに合わせて曲げました。
ハートに入れた宝石は
メンズは1.2㎜のパライバトルマリン(水色)、
レディースは1.0㎜のルビー(赤)です。
お二人は誕生石ではなく、
店頭で用意している宝石見本の中から
お好きな色で選ばれました。
![フェデ (トリニティ)202212‐22](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-22.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐30](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-30.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐29-2](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-29-2.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐26](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-26.jpg)
こちらはご納品風景です。
「想像以上の出来上がり」との事で、
大変喜んで頂けました。
こちらがお渡しした結婚指輪セットの一式です。
制作過程で出来たゴム型やWAXパターンは
オーダー特典として木箱に入れてお渡ししています。
室内だけでなく、屋上でも記念撮影をして、
![フェデ (トリニティ)202212‐33](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-33.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐27](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-27.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐23](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-23.jpg)
![フェデ (トリニティ)202212‐34](https://jc-tokyo.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/FEDE-TRINTY-PHOTO202212-34.jpg)
ご納品後に制作過程をまとめたフォトアルバムを発送、
アルバム用に作った30枚ほどの画像はメールでお送りしました。