結婚指輪としてペアで「クラダリング」のご注文を頂きました。

「クラダリング」はハートが愛、両手が友情、王冠が忠誠を表し、「愛と友情に支配させよ」という意味があるアイルランドの伝統工芸です。

この指輪はアイルランドを訪れたスウェーデン初の女性王位継承者であるヴィクトリア王女が身に着けたことで広く知られるようになりました。

ご注文のお客様は遠方にお住まいでご来店は難しいということでメール(とLINE)を使って打合せをしました。

デザイン自体は結婚指輪ページで公開しているクラダとまったく同じ形で良いという事で通常のオーダーのように原型のデザイン画をメールで送るのではなく、真鍮のサンプルを実際にお送りして形を確認して頂きました。

「同じ地金を共有する」という意味を持たせるために2本の指輪は上下に合体させてプラチナになってから分割して仕上げました。

仕上げはどちらも艶消し、指のサイズは編み込み模様の数で調整しています。

内側にはそれぞれお相手の手書き刻印(ピクセル化している部分は漢字でお名前)と誕生石が入っています。

文字はお送りしたオーダーシートに手書きで記入してもらい、試着リング等と一緒に返送してもらってからデータにするという工程を経て印字しました。

結婚指輪のオーダーメイドでは制作過程でできた原型なゴム型などは木箱に入れてお渡ししています。

指輪が出来るまでをまとめた全8ページのフォトアルバムやトートバックも特典に含まれます。

今回のフルオーダーリングはお問合せからご納品までは約1か月半で、一度もお客様にお会いせずにお作りしました。

宅配で不安に感じる部分がないように、ご納品までの流れを書いたPDFや宅配用のオーダーシートを作ったりと指輪の加工作業以外で色々と工夫をしてみました。