婚約指輪は
一粒石のタイプではなく
エタニティタイプをご希望の方や
結婚、婚約指輪の両方を兼ねて
エタニティリングにする方もいらっしゃいます。
そういった指輪をご希望の方向けに
オーダーメイドの見本リングとして
エタニティリングを作りました。
ちなみにエタニティリングは大きく2種類あり、
指輪に宝石が
1周留まっているのがフルエタニティ、
半周留まっているとハーフエタニティと呼ばれます。
宝石は1石が直径1.5㎜の大きさで
留めの種類で作りたいデザインを4つ考えました。
上から
1、腕と石の幅が同じくらいの4点留め
2、レール留め
3、彫り留め風の4点留め
4、腕側面に彫り留め風の4点留め
こちらが原型の制作風景です。
宝石を指輪のサイズに合わせて
等間隔に配置するという点で
手作業よりも向いている
CADというデジタル技法で作っています。
まずはハーフエタニティの原型を
4本作ります。
打合せの時に1本の指輪で
エタニティリングの留めの説明ができるように
4種類のハーフエタニティの上半分を
一つの原型にまとめました。
他にもエタニティリングでは
画像のような取り巻きなど
一本の爪が2つの石を固定する
「共有留め」という石留めも定番です。
ただ、この留め方は
写真のような取り巻き石座の場合は問題ありませんが
指輪の腕回りにあると
衝撃で変形した場合などに
石緩み、石外れが起きやすく、
あまりおすすめできないので
見た目はすっきりしていますが
サンプルには入れませんでした。
4本のハーフエタニティの中から
1、腕と石の幅が同じくらいの4点留め
2、彫り留め風の4点留め
の2つは地金を分割、プレーンな腕の半分と溶接をして
ハーフエタニティの実物のサンプルとして作りました。
原型代を抑えるために
指輪の下半分の腕を別で作って
溶接しています。
こちらが出来上がった
エタニティリングの見本です。
宝石の数が少ない場合は
写真のリガードリング(REGARD RING※)のように
地金の平面に
「彫り留め」するという方法もあります。
ホームページでは
小粒石(メレ)の石留めの見本として
・4点留め、
・覆輪留め、
・マス留め
・星留め
・後光留め
と、いう5種類の彫り留めをご用意しています。
宝石の数は少なくても
留め方、指輪の幅や石の配置を変えることで
オリジナリティの強いデザインになります。
※19世紀のヨーロッパで流行した
宝石のイニシャルを繋げて意味を表すメッセージリング
地金になった後で
宝石を入れることができるので
最初は地金だけの指輪を作って
後で宝石を足すといったことも可能です。