オリジナルリング5が終わりホームページの内容も変更しました。
次はスリムリングのページを修正していきます。
内容はスリムリングに中石を追加するプランの追加で、スリムリングに石座と加工代を足すことでソリテールのようなデザインの指輪を通常の婚約指輪のオーダーよりも安く作ることができるようになります。
スリムリングが素材、デザインを限定して特典やアフターフォローをなくした結婚指輪の低価格コースとすると、
このスリムリング2は婚約指輪の低価格コースとなります。中石ありの指輪は婚約指輪だけではないので公開中のお客様向けのページでは石座足しのオプションとして説明しています。
石座はオーダーメイドではなく既成枠(セミオーダー)を仕入れて使うことで金額を抑えます。
選べる石座は空枠屋さんで仕入れることができる石座のみなので指輪に珍しいカットの石を留めたい場合は通常の婚約指輪のオーダーメイドか石座だけオーダーメイドで作ってスリムリングと足すことになります。
金額の計算方法は通常の婚約指輪のオーダーメイドが宝石抜きで150000円ですが、1本29000円のスリムリングに
1、石座代
2、石留め代
3、腕と石座の溶接代
という3つを足した合計金額になります。
石座の追加コースでは
まず、
1、石座価格一覧
2、加工価格一覧
3、宝石価格一覧
この3つを決めて専用のページを作ります。
画像は完成したページでジュエリーのオーダーメイド用にチェーン・パーツの価格一覧も公開しました。
それぞれのページに必要な写真やイラストも用意して料金表をホームページに入力するので多少の時間はかかります。
その代わり、価格の料金表があるとお客様にとってはご来店してから高かったらという不安を取り除くことができるので作っておきます。
リフォームにも使えるので初めての方向けに最初から説明していきます。
1、石座価格一覧
まずはセミオーダー石座の仕入先を探します。
いつもお世話になっている御徒町の空枠屋さんのカタログPDFは仕入れ価格がダウンロードできるのでよく利用しています。
ホワイトゴールドやピンクゴールドも扱っていますが、常時在庫がない場合や受注生産の場合があるのでまずはプラチナ900とK18のみでスタートします。
ホームページでは選択肢が多いと迷ってしまうのでご来店のお客様にはそのことを説明します。
仕入れ価格、在庫状況、在庫切れの場合の納期などを確認して受注しても大丈夫なようにしておきます。
石座は同じK18イエローでも割金※の銀と銅が5:5、6:4などメーカーによって違います。腕の素材と合わせないと完成した時に目立つのでこれも事前に確認しておきます。
※18金の場合は75パーセントの金の残り25パーセントの地金のこと
石座は基本的に石が大きいと石座も大きくなる→地金重量が重くなるので金額も高くなるという価格設定になっているので形、大きさごとの価格一覧を作ります。
まずはよく出そうな形だけピックアップして画像を用意します。
商談の時はWEBページをつかって説明し、気に入ったものがなければカタログを見てもらいお見積りを出し直します。
ただ、セミオーダー枠は定番の形がほとんどで変わった形の宝石には対応できません。
石座価格のページ内ではそういった石はフルオーダーでの対応になることも記載しておきます。
2、加工価格一覧
石座の料金表ができたら加工の料金を決めていきます。
A4用紙2枚にすでにまとめているのでこれを使っていきます。
価格設定が初めてで料金をどう決めるかわからない場合はジュエリーの修理リフォームのホームページを何社か見ると相場というものがわかります。
自分で加工をしない場合は加工依頼先に相談をしていくらで受けてもらえるか確認をします。
加工依頼先から請求額がお客様に提示した金額より高いと赤字になってしまうのでそうならない価格に設定します。
自分で加工をする場合は難しいものや作業時間がかかるものはその分高くなる価格設定にしておきます。
まずは加工の中でスリムリングをソリテールにするのに必要な加工を書き出します。
1、石留め
2、腕と石座の溶接
この2つの価格は確実に必要になります。
石留め
安価な合成石と天然のダイヤモンドやルビー、サファイヤなどの高額な貴石では宝石のサイズ(縦×横の長さ)が同じで重量がさほど変わらなくても石留め代を変えます。
なのでダイヤモンド、貴石、半貴石(安価な天然石や合成石)に分けて料金表を作ります。
当店の料金表では
ダイヤモンドは0.1ctごと、色石は1ctごとに重量追加料金がかかる仕組みにしています。
パール接着、古い枠からの外し加工もよくあるので料金表に入れておいたほうがいいかもしれません。
指輪のお持ち込みの場合は石外しも必要です。覆輪留めなどの宝石を割らずに外す手間や時間がかかるものは料金表に入れておきます。
溶接
石座と腕を溶接する料金も決めます。
これも画像のように石座の形によって溶接箇所の数が違います。
石座と腕を上下左右から見たときにバランスよく「すり合わせる」時間などを加味した金額に設定をします。
その他の加工
オーダーメイドなので不要ですが仕上げ、サイズ直し、メッキなど通常のオーダーメイドもアフターフォローの期間を過ぎても有償でお受けできるようにすべての料金設定をまとめています。
これを決めておくと修理リフォームなどもスムーズに受注することができます。
計算の内訳を書いた具体的な料金事例も載せます。
3、宝石価格一覧
宝石の価格はPRICEのページに①エンゲージ用のダイヤモンドと②結婚指輪の内石用1.5㎜の宝石の価格表を載せています。
基本的にはリフォームなどでの宝石のお持ち込みがメインになると思いますが直径3㎜の宝石だけ見本として持っているので①②と一緒に宝石だけの価格表を作ります。
価格の目安としてダイヤモンドは3.5㎜まではガイ(1ctあたりの価格)での表示ができるので重量表も載せて1ピース当たりの価格の計算方法も載せておきます。
サンプルリングを作る
1、石座価格表
2、加工料金表
3、宝石価格表
が完成したらスリムリングの石座付きサンプルを用意します。
エンゲージリングはラウンドブリリアントカットのダイヤモンドの0.3ctの大きさ、直径4㎜強のキュービックジルコニアで素材はシルバーと真鍮で作り、銀色のロジウムメッキをしました。
スリムリングの石座付きサンプルは同じ作り方で
・ラウンド以外のファンシーカット
・K18イエローメッキ
などエンゲージリングとは違うデザインで作っていきます。
当初はファンシーカットで誕生石を使ったコンビリングなども考えたのですが、TOPページで使う指輪何本をまとめた写真で色が多いとゴチャゴチャしそうなので透明石で揃えます。
画像のように仕入れたシルバー石座に真鍮棒を曲げた指輪を溶接して、キュービックジルコニアを石留めをしてからK18でメッキをします。
ローズカットのリングだけカットの雰囲気が他と違うのでコンビリングも作れるという説明用に石座と腕で色を変えます。
K18と真鍮では金色の色味が違うので石座にマスキングをして腕だけはK18メッキをします。
右側がメッキ後にマスキングを外した完成品です。
後で0.5ctのラウンドブリリアントカットの覆輪留めも追加しました。こちらは白色のロジウムメッキをします。
ホームページの修正
指輪が出来上がったらサンプル指輪の撮影、画像修正をしてスリムリングのページを修正していきます。
スリムリングに関しては内容は写真やイラスト付きでページ内で完結するようにします。
1、幅、厚み1.5㎜の細身の指輪で素材はPt900とK18、価格は1本29000円
2、断面形状は平打ちか甲丸で好きなテクスチャーが選べる
3、板の状態で捻るツイストタイプも選べる
4、幅、厚みを1.8㎜に変更が手打ち刻印付きで追加20000円
と、ここまで完成しているので
追加で
5、セミオーダー石座の追加で中石付きの指輪に変更できる
6、通常の結婚指輪のオーダーメイドとスリムリングとの違い(比較表あり)
7、通常の婚約指輪のオーダーメイドと石座を足すスリムリングとの違い(比較表あり)
8、石座を足すスリムリングの料金計算方法(宝石、石座、加工料金一覧のリンクあり)
9、石座を足すスリムリングのデザインサンプルと料金事例(ダイヤモンド0.1ct4本爪留めと0.5ct覆輪留めの比較)
10、最後に石座と腕で地金を変えるコンビリング、石座の代わりに地金パーツや真珠の取り付けもできる
という説明を加えました。
まとめ
エンゲージリングの価格が150000円と高めの設定なので4万円~10万円くらいで中石付きの指輪が作れるようにスリムリングに既成石座を足す価格の安いオプションを追加しました。
中石のリフォームなどデザインはシンプルで価格が安いほうがいいという方にはこちらのプランをおススメする予定です。
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