お客様からのご依頼でアンティークでよく見る
メメント・モリ(Memento mori)の指輪を
ペアでお作りしました。
どちらも幅は3㎜、素材はK18ピンクゴールド、
仕上げは艶消しです。
メメント・モリとはラテン語で「死を忘るな」という意味の警句で、終末観の高まった中世ヨーロッパでは骸骨を描いた絵画などこの言葉を連想させる多くの芸術作品が生み出されました。
その時期に流行したメメント・モリの指輪は写真のような金の地金に骸骨が入った黒エナメルのデザインが有名です。
最古の例は1695年製のもので
・全身骨格
・2本の骨を交差させたクロスボーン
・双子のハート
・砂時計
が彫られています。
他には
・スコップとツルハシ(ピックアクス)
・死に関連した花
などが模様として彫られていることが多く、
モチーフの1つ1つに意味があります。




当店では結婚指輪でのご注文を想定して、
この「メメント・モリ」デザインを現代風に
黒エナメル部分をなくして結婚指輪として使える
3㎜幅で作ったサンプルをご用意しています。
骸骨はインパクトがあるので、あえて目立たせない内側に模様を入れるタイプもご用意しています。
お客様はアンティークでこのメメント・モリの指輪を探していて金額が高すぎて悩んでいた所、当店ならそれに比べてリーズナブルにオーダーできるという事に興味を持ってご来店して下さいました。
サンプルはアンティークと同じような黒色部分ありのタイプもご用意しています。
この黒色部分は紫外線で硬化するジュエリー専用塗料で固めています。七宝焼きのように専用の炉で色を焼き付けるといった手間はかからないので、エナメル(七宝)と同じ見た目でコーティング加工代は1本5000円しかかかりません。
打合せの結果、この黒色塗料はアリで作ることになりました。




黒色部分がある場合はアフターフォローのサイズ直しは不可となります。
お客様にはその旨を伝えて、店頭で測ったリングサイズで作った真鍮リングをお送りして、1週間ほど試着、納得したサイズをご連絡いただいてから原型を制作しました。
当店の「メメント・モリ」模様は
最古の1695年製のものを参考に
・全身骨格
・2本の骨を交差させたクロスボーン、
・双子のハート
・砂時計
を入れています。
サイズが大きい場合は
・スコップとツルハシ(ピックアクス)
・死に関連した花
の模様を追加、画像のようにモチーフを追加するほどでない場合は全身骨格の足の骨部分で微調整します。




今回は店頭サンプルと同じ形でのご注文だったので、デザイン画(立体の原型データ)をメールでお送りして、ご了解をいただいてから完成までは一気にすすめました。
樹脂原型確認はなしだったこともあり、サイズの決定からご納品までは1か月かかりませんでした。
写真のようにピンクゴールドで鋳造した指輪を2つにカット、サイズ出しをして、




黒色塗料でコーティング、レーザー刻印を入れて表面をつや消し仕上げにしたら完成です。
模様は細かいですがアンティークのように手作業ではないので、モチーフが潰れていたり、いびつな形になっているという事もありません。
こちらがご納品の一式です。




サンプルと同じ形でまさにイメージ通りに出来上がっているということで大変喜んでいただけました。
打合せをするビルは屋上があり、
そこでも記念撮影をして、
特典のフォトアルバムは後日郵送しました。