お客様から結婚指輪として
天球儀リングのご注文を頂きました。
どちらも幅は3㎜、艶消し仕上げで、素材はPt950です。
天球儀(てんきゅうぎ/アーミラリ スフィア)とは地球の周りの星の動きや配置を説明するために使われる模型です。
17世紀は万有引力の法則を考案したアイザックニュートンや地動説のガリレオ・ガリレイなどがいたことで星に対する関心が高まりました。天球儀リングはその当時の天文学者たちが自分の職業、天文学への興味があることを示すために身に着けたと言われています。
天球儀リングは1本の指輪が4つのパーツが組み合わさって出来ています。
サイズ直しはできない構造になっているので、本番制作前に真鍮で作った試着リングを送り、ベストサイズを決めてもらっています。
メンズとレディースでサイズは1号しか違わなくても原型は別々に作ります。
サイズが近いので鋳造から上がって来たときに間違えないように指輪を繋ぐ湯道部分に原型の段階でメンズはM、レディースはLと入れました。
刻印は上下で分割した「パンゲア大陸」と流れ星を入れています。
パンゲアという言葉は1912年にアルフレート・ヴェーゲナーが提唱する大陸移動説の中で、古代ギリシャ語のpan(全ての)とGaia(大地)から命名されました。
2~3億年前に存在したこのパンゲア大陸が分裂して世界地図で目にする現在の大陸になったといわれています。
指輪の形は同じでサイズが違うだけなので、刻印でメンズとレディースを見分けることができるようになっています。
こちらがご納品前の写真です。
お受け取りは旦那様だけでご来店だったので、奥様の分も含めてお客様自身で指輪⇔天球儀に変えられるかどうかも確認して頂きました。
お二人での撮影がなかったので、通常は後日発送のフォトアルバムも今回はご納品時にお渡ししています。